110.結婚予想図

もしも将来、

誰かと結婚したとして

俺のキライな番組に

毎週のようにチャンネルを合わせられたらどうしよ。

「チャンネル変えるよ~」

「やめろ、『ダーウィン』から『イッテQ』の流れなんだよ俺は」

「じゃあ録画すれば?」

…イヤや。

もしも将来、

誰かと結婚したとして

俺の大キライな歌ばっかり

毎日のように流されたらどうしよ。

「この歌良くない?」

「やめろ、キレイごとの歌アレルギーなんだよ俺は」

「でも私これ聴かないと元気出ないし!」

…イヤや。

とにもかくにも、

 

世の夫婦は耐えてんなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

109.<足を引きずる>

天神から博多駅に向かうバスに乗っていたら
博多座でたくさんの客が乗り込んできた。
4人しか座っていなかったバスが
一気に朝のラッシュのような混み合いになる。
間もなくして博多駅に到着したが
ギュウギュウ詰めだったので
しばらく人が降りるのを待っていたら
出入り口の方からガタンッ!と大きな音がした。
その瞬間、運転手さんがマイクをONにしたまま
『大丈夫ですか』
「なになに?誰かコケた?」と他の乗客もザワザワ…。
窓からのぞくと「えっ!」と俺の知り合いの女性が
お母さんらしき人に肩を抱かれ足を引きずっている。
慌ててバスを降り、後を追ったが
すでに女性とお母さんは地下街の中へ。
いや、絶対あの子だろ!どこだ?
「あっ、いたいた!」
おーい、と背中まで追いかけてパッと見たら人違い。
革靴で走ったからイテテテ…

 

俺も足を引きずる。

 

108.<No.108だけに>

買い物をしたら
レジでクジの抽選券をもらってしまい、
「エスカレーターの横ですので」と
訳も分からず案内されてしまった。
言われるままにエスカレーター横の抽選会場に向かうと
お馴染みのガラガラが用意されている。
俺は子供の頃からガラガラポンのクジに縁がなく、
お目にかかるのはその日が初めて。
係員の説明もそこそこに
好奇心からさっさとガラガラに手を伸ばす。
「当たったらどうしよ…」
「運が強いからなあ俺は」
「実家に送るか」
「いや、叔母ちゃんに送ろうかな」
「ところでその一等の景品はなんだろ」
「ハワイ旅行じゃねえだろな!」
「テレビかな!テレビだったら送料かかるんじゃねえか」
結果は白。
「ハズレですね、メモ用紙になります」

 

煩悩をメモろう。

 

107.<メディアが騒ぐには訳がある>

朝からテレビがうるさい。
結局、夜までうるさい。
いくら大きな出来事があったとはいえ
報道の熱が度を超え過ぎている。
なんでこんな宗教じみた報道になるんだと思ったら
多くのスポンサーがテレビ局とつるんでる。
「国民の皆様大変な出来事です!
今日は番組内容を変更して」
なんてことを損得もなしにメディアが国民に訴える訳がない。
でも子供は引っ掛かる。
お年寄りも引っ掛かる。
引っ掛からない大人だって興味本位で惹き付けられる。
その数、一千万人超。
なんの製作費も掛けてないのに視聴率が10%、
そんな瞬間が各テレビ局に何度も訪れる。
「涙のV(VTR)ある?じゃあ連続で!」
「海外のVこれだけ?じゃあナレーションで肉付けして!」
そしてスポンサーのCMも
いつも以上に多くの人の目に触れる。

 

メディアが騒ぐには訳がある。

 

 

106.<今月、大凶につき>

ある月の初めから
知りたくもない物騒な情報を耳にする。
『今月、今年一番の大凶に付き。』
気にすることなく過ごそうとするが
自転車を走らせていると
「あぶねっ!」
一時停止を無視したタクシーが
俺に衝突しかける。
「連絡して下さいって言いましたよね!」
ヒステリックな女社員が俺にブチ切れる。
「こちらの手違いで…、お手数ですがもう一度こちらに」
区役所が俺の書類をミスったと連絡。
「え?…昨日?」
ライブの出演日を間違える。
「今月は予約で埋まってまして」
病気になったのに受診拒否。
もういいわ!
晩ご飯でも買ってこよう、と
スーパーに入り買い物カゴを持ち上げると
「うわっ」

 

べトついている…。

 

105.<おかずクラブの声がする>

本屋で立ち読みをしていたら
向かい側から「おかずクラブ」の声がする。
つい1時間前に自宅で
イッテQの録画を観たばかりだったので
あれ?オカリナの声じゃねえか?と
しばらく耳を澄ましていたが
「…だよネ、そうだよネ、私もさあ」とやはりオカリナ。
標準語であの独特の低い声。
でも考えたらあんな有名人が
博多の巨大な本屋さんで大声で喋るかなあと疑問に思ったが、
万が一喋っているとしたら
相手は誰だろう…と「ゆいP」を想像してみた。
いくらなんでも目立ちすぎ、それはない。
いとうあさこ」を想像してみた。
先輩に「だよネ」はおかしい、それもない。
マネージャ―か、う~ん…と
ついにしびれを切らし、向かい側を見に行くと
そこにいたのは女子高生。
オカリナじゃなかった。
恋のごとく、

 

「オカリナじゃなかった…」。

 

104.<北の国から>

BSで「北の国から」を初めてジックリ観た。
出川哲朗さんや雨上がり決死隊の蛍原さんが
大好きな番組と公言しているように
北の国から」はどちらかと言えば
俺より上の世代が夢中になっていた番組。
物心ついた頃から放送はされていたが
まだ子供だった俺には内容が難し過ぎた。
大人になって改めて観てみると
確かに脚本が素晴らしい。
それにどの方もスゴイ演技力。
出川のテッちゃんは
幼い蛍が電車に乗ったお母さんを追いかけるシーンで
100%涙を流せると豪語していた。
おっしゃる通りそのシーンには俺もポロっと涙が出た。
でも個人的に一番涙を流したのは
純が結ちゃんの別れた(戸籍が残ったままの)旦那に
「結ちゃんを下さい!」と土下座し続けたシーン。
結ちゃんが歯を食いしばってボロボロ涙を流す手前、
俺は俺で10枚のティッシュが
「ちょっ、これ、…タ、タオルねえか!」

 

ウェットティッシュになった。

 

103.<マラソン>

2月のある午前。
大きな公園を横切ろうとしたら
「頑張れー」「頑張れー」と子供たちの声援が聞こえる。
イベントかと思いきや、どうやら体育の授業。
すぐ近くに見える学校の校庭が工事中のため、
公園を借りて小学校低学年の女子が
授業でマラソンをしている模様。
キツイだろうなーと他人事のように公園を横切っていたら
「なんだなんだ?」
その女子たちが次々と俺に目を向ける。
なんでこうも俺を見るんだ?と思ったが
なるほど走ってる最中は動くものにしか目が反応しないわけだ。
しかしこうなるとツラい。
ノンキに歩いてる俺に何十人もの女の子が、
「助けて…」
「キツい」
「もうイヤだ」
つぶらな瞳で訴えかけるように、
「逃げたいの」
「ヤメていい?」
「歩いていい?」

 

…せ、先生!中止だ。

 

102.<FIFA の怪しげな2026年W杯>

FIFAが2026年からサッカーW杯の出場国数を
32カ国から「48カ国」に増やすことを発表。
表向きのコメントは『より多くの国々に参加して頂きたい』か。
…「カネ」だな。
数百億も出す日本抜きのW杯は考えられないか。
大陸枠なんて取っ払って
予選の組み合わせを全世界クジ引きで決めろよFIFA
『ダメダメ!それは絶対ダメ』
…みろ、「カネ」じゃねえか。
オイル(中東)マネー、
ジャパン(日本)マネーと来て次は何だ?
ヨーロッパには日本より強いのに
予選で落ちる国がゴロゴロあるぜ?
そんな国のために6枠くらい増やしてやんのか。
『いやヨーロッパは13枠から16枠で』
じゃあ比率からしてアジアも1枠増えるだけか?
『4・5枠から8枠となります♪』
…「カネ」じゃねえか。
チャイナ(中国)マネーだろ。

 

『違う違う!それは違う』

 

101.<ワールドカップ予選・サッカー日本対タイをテレビ観戦>

サッカー日本対タイをテレビ観戦。
なんといっても相手のタイは世界120何位という弱小国。
120何位という国との国際試合を
ゴールデンで放送するなど、
他のスポーツであれば猛抗議もんであろうが、
ワールドカップは世界一のイベント。
国民の大半はお祭り感覚で観ているので
こちらもそのつもりで観戦。
感想としてはとにかくタイがヘタだということ。
申し訳ないが世界120何位のレベルの試合など観ちゃいられない。
まず足が遅い。
「走り込んでねえな」
脚力が弱い。
「鍛えてねえな」
パスが通らない。
「日本の高校生以下だな」
あらゆるプレーがとにかく粗い(あらい)。
ついにはテレビを消し、
コーナーキック、俺の方がうめえわ…」

 

俺の独り言も粗い。

 

年末年始のご挨拶

いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
第100話まで。と決めていた「リトルボイス誕生」ですが、
最終回にふさわしい内容が思い浮かばず、
従来のスタンスで節目を迎えてしまいました。

ここからは「リトルボイス誕生」改め、
「新リトルボイス誕生」として
ノンビリと更新していきますので
2017年も引き続きよろしくお願い致します。

                     

                                                                          秀機

100.警察署内の侵入者

盗難届を出していた自転車が見つかりました、
との連絡を受け、すぐさま福岡中央警察署へ。
落とし物の受付は1階だが、
盗難の自転車は事件扱いになっているため
呼び出された5階までエレベーターで移動。
2階、4階とドアが開く度にビックリ。
警察署内というのは2階から上は
まるで30年前の建物のまま。
「税金まわってねえのかな?」
ガムテープで止められただけの壁の穴を尻目に
5階のどの部屋だろう?と廊下をウロウロしていると、
すれ違う若い警察官が
「おはようございます!」。
どうやら俺を内偵捜査に向かう刑事と勘違いしているようで
自動販売機の前で雑談する警察官たちも
「あ、おはようございます」
「おはようございまーす!」
このままじゃ何かで立件されそうに思えたので
ドアの開いてる部屋に適当に飛び込み
「あの、自転車の盗難届の件で…」と言おうとしたのだが
緊張から言葉が上手く出てこない。
あっ、え~、あの…と口ごもっていると
デスクワーク中の警官が「おはようございます!」。

 

違う!違うのよ。

99.<大きなバナナを買った日>

仕事帰りに八百屋さんに立ち寄ると
20本以上もある巨大なバナナが
たったの180円で売られている。
なんでもフィリピンが好天気に恵まれたらしく
「なにこのバナナ~!」
他のお客さんもズラリと並ぶ巨大バナナに驚いている様子。
これスゴイでしょ?と
八百屋さんもレジで興奮気味に声を掛けてくる。
ようやく自宅に戻ったのは夕方6時。
すっかり日は落ちて暗くなっているが
部屋の電気も付けないままリモコンを探し
テレビを付ける。
実は昼間からすでにスマホのニュース速報で放心状態のまま。
暗がりの中、騒々しいテレビ画面を見つめ
どこか冷静に「ASKA再逮捕へ」のニュースを
受け入れる自分がいる。
何の独り言もなく黙ってテレビを消す。
しかし「あれ?」
キッチンにテレビのリモコンを持ってきてしまった。
リビングのベッドにポイッと投げ
もう一度キッチンに戻ると
棚にも冷蔵庫にも入らないあの巨大なバナナが
床に転がっている。
全部食べきるまで

 

何日掛かるんだろ……。

 

 

 

 

 

98.<芸能人と一般人のズレ>

人間なんてそんな完璧じゃない。
「どうしてこんなに清楚なんだろう」
「どうしてここまでマジメなんだろう」
きらびやかに輝く芸能人の魅惑にとりつかれ
一般人はいつの時代も芸能人の背中を追う。
しかしsns時代に入った今では
不倫や不適切な発言等、
人間の素性などすぐにバレてしまい
「なーんだ、錯覚か」
「隠されてただけじゃん」
潮が引くように一般人の芸能人に対する興味も
一気に引いていく。
トラブルを起こすとスポンサーのイメージに響くため
芸能人は番組を降ろされる。
「私は過ちを犯しました」と反省し、
関係者やスポンサーに頭を下げて回り
なんとかして芸能界への復帰を模索する。
そして芸能人仲間が一人、また一人と
「楽屋で泣いてるのを見た」
「そんなに悪い奴じゃなくてさ」
時期を見て擁護に動くわけだが……。
ここに一般人とのズレがある。
人は結局のところ「存在価値」を見ている。
見る価値、聴く価値、

 

生かす価値。

 

 

 

 

 

97.<イングリッシュ爺さん>

周りを見渡すと何人かキレている。
「No,No!How match?」
それもそのはず、黒縁メガネをかけた
ズングリとした日本人の爺さんが
50代ほどの外国人男性と
拡声器のような声で英語を喋っている。
この爺さん、隣の女房にいちいち
「今聞いたらね、あの温泉500円だって」
訳す。
女房に訳してあげる声と
外人と話す声の大きさがとんでもなく違うところを見ると
どうやら爺さん、ここぞとばかりに英語が喋れる自分を
周囲にアピールしている。
それもまた電車の中で。
「家の中でアピールしろよ」
乗客の中にはイヤホンを付けている人もいるが、
スマホを見たり、
軽く目を閉じてるだけの人も多い。
みんなが憂鬱な朝の電車に揺られる中、
「Yes.Yes!How match?」
爺さん一人がずっとうるせえ。
見ると爺さんの向かい側の席に座る主婦が
さっきから爺さんを睨んでいる。
「What?」
ホワッツじゃねえよ爺さん、
正面見ろよ、そのお母さんキレてるだろ。
「How match?」

 

カネねーんかお前。