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22.<小汚いデブ?>

「小奇麗なポッチャリ」さんには程遠い
40歳ほどの小汚いデブの親父が
床に置いた買い物かごに
10枚近いTシャツを放り込んだまま
Tシャツコーナーの前を陣取って一向に動かない。
店内は寒いくらい冷房が効いてるのに
ダラダラ汗をかき、額から首にかけて
ハンカチでグワ~ッと拭っている。
「大変だなあ太ってると」
それはそうと
いい加減、どいてくれないと
こちとら173センチではあるが
胸板があるせいで小汚いデブの親父と同じ
XLのTシャツを買わなきゃいけない。
さっきから小汚いデブの親父は
なんであのゾーンから動かないんだろ?
見るとあのゾーンのTシャツだけ
一枚600円を切っている。
バーゲンか?
遠目から見ても自分好みのオシャレなTシャツまである。
「え?いいなあ!」
おい、移動しろよ小汚いデブの親父よ!
と思ったその時、
ワ~シャ、ワ~シャ、ワ~シャ!と、
再びTシャツを選び始めた小汚いデブの親父。
「ああ~…」
汗のにじむ、ハンカチを握り。
あの汗のにじむ、ハンカチを握り。

 

…帰ろ。