新リトルボイス誕生

<文:シンガーソングライター/秀機(ひでき)>

41.<パンク>(シリーズ④)

59歳の陽気な博多っ子『光広』さんは
自宅の大野城市から職場の博多区までの8キロを
自転車で通勤している。
「アホっすね」
なんがアホか!
夜勤は電車がなかけん仕方ないとよ、と光広さん。
でも大野城から博多まで自転車で来る人なんか
福岡に一人もいませんよ。
「片道50分ばい」
アホでしょ、
ママチャリで往復1時間40分自転車こぎます?普通。
「まあ尊敬はしますけどね、ある意味」
凄かろうが、途中セブンイレブンで一服して
そっからまた自転車こぐとばい。
「それを5年間ですもんね、スゴイなあ」
ところが1月。
いつものように光広さんが自宅を出ようとすると
自転車がパンクしていたという。
思わぬ緊急事態に、
てっきりタクシーで出勤したのかと思いきや
「えっ…?自転車で来たの?パンクしたままの?」
ハァ、ハァ…!
す、凄かろうが…と光広さん。

 

「アホっすね」